
【NWF×ドコモgacco】gacco LIVE 教養再考ー振り返れば教養ー vol.3 山形浩生氏
- 日時
- 2022年06月09日(木) 12:00 - 13:00
- 場所
- オンライン生放送授業『gacco LIVE』※事前にgaccoの受講登録が必要です
- ゲスト
- 評論家/翻訳家 山形浩生さん /Next Wisdom Foundation研究員 花村えみ〈司会〉
EVENTS
・トレンチコートやデニムは、理にかなったファッションだ。デニムはタフな作業に耐える実用性からスタートした。そこからティーンエイジャーの反骨心やタフなイメージがついた。後から解釈のできる服を目指したのがファイナルホームというブランド。
・”へたうまナイス!”といったことが起こる今。物事が成立していればいいとも限らない。欠落や失敗が、実はフレッシュさや発見につながることもある。
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さらに技術革新が進めば、身体を拡張したい人はする、したくない人はしない、自分がどうしたいかを選べる時代がくるだろう。そのときに、人間のどこからどこまでが「オリジナルボディ」なのか? そこにきて、人とは何かを深く考える時代がやってきそうだ。義足の人も、そうでない人も、その境が無くなっていくなかで、拡張を望む人が拡張していく世界に、中村さん・須川さんは、「気持ちの拡張」をしていこうと思う。…
・人が社会をつくるための共通認識としてつかっているのが暦。
・暦が社会システムとして機能しはじめていると考えると、暦は人間だけが使っている独自のシステム・独自のものさしである。
・日本国内で作られるカレンダーは、紙のものだけで2億種類ある! 人は”自分のいる位置”を知りたいもの。
・しかし、暦とは根本的に何なのか知る人は少ない。今日は4月13日だけれど、”なぜ4…
・なぜヒトは二本足で歩くようになったのか? 狩猟で遠くを見渡すためという意見があるが、否、ヒトはライオンやヒョウの食べ残し残しをチンパンジーと争って食べていた形跡がある。
・関野さんが出会ったブラジルの原住民の言語には、未来形も過去形もない。現在を表現する言語だけ。それは、彼らが”いまあるもの”しか信じないから。未来がないから不安もない。私たちは「目標を持って生きよう」と言われて育つけれど…
・人間には全身に汗腺があり長距離移動が可能なため、粘り強く移動して狩りをして生きていた時代があった。他の動物と比べて、人間が極めて弱いということはない。では現代、人間とAIが対置して比較されるが、その対置は合っているのかどうか。
・環境の中に自分で居場所をつくるのは人間だけではない。例えばビーバーは木を切り倒して川にダムを築いて居場所にする。これは”知能”ではないのか? 人間の知だけを知能…
人生すごろくのような、当たり前だと思っていた生き方が当たり前ではなくなりロールモデルがない時代に個人の不安が増えている。一方で、インターネットによって個人の選択の自由度は高くなった。このなか新しい秩序をどう考えていくかは今後の課題。AIの出現で、人間にしかできないことが減ってきている。人間の”ダウングレード”が起こらないようにしなくては!人間のアップグレードの可能性を追求していく必要がある。…
・例えば映画『猿の惑星』に出てくる猿、大型類人猿の研究者から見て違和感があるのが、目。実は、白目を持つ動物はほとんどいない。人間は目を見て心を通じ合わせるとも言われているが、それは白眼に秘密があるのかもしれない。
・記憶力だけとれば、人間よりチンパンジーのほうが優れている可能性があるという研究結果がある。記憶力は知性に大切な部分だ。
・ヒトの進化の変化は、レベルの違う速さで起…
ゲームの世界は利他的だ!ソーシャルゲームではアイテムを買うが、何のために買うのかというと、人のために買う。ゲーム上の仲間に「このアイテムを買っておいたから使って!」「僕が楯になっている間に先に行って!」など利他的な行動をとる。利他をゲームの中心に吸えないと、長続きしないことが立証されつつある。…
代替タンパク源として、筋肉細胞を増やして”培養肉”をつくる研究をしているSHOJIN MEAT PROJECT。牛肉の生産は穀物栽培に比べて40倍の農業資源が必要で、このまま地球の人口が増えれば地球環境の持続可能性にも関わってくる。こんな状況下で、細胞を培養してつくる肉は、食文化と持続可能性を両立するものとして期待されている。…
ドイツはナチス、アウシュビッツという歴史的経緯もあり、”少数の犠牲のうえに多数の命を救う”という法律の考えは許されていない。一方で日本は、少数を犠牲にしてもより多くの命を救うべきという全体最適を考えるのではないか?法には作り込まれた前提やある種の世界観があり、国によってバリエーションがある。ネットワーク化され、国境を越えているAIが普及した社会では、その世界観に変容を迫る可能性もあるのではないか…
「生命」とはマジックワードだ。いろんな批判があるけれど、”生命批判”や”自然批判”は聞かない。どうも生命には”最後の砦感”があるようだ。そして、生命は、”生命ではない何か”との対比で語られる。たとえばわかりやすいのは生と死。さて、何をもって生命というのか? 細胞をつくるときには、膜によって内外が区分けされて、それが特定のふるまいをするような性質、増殖・進化・代謝などをすることを科学者は目指す。…
AIを使った『ファッションおじさん 』開発者とファッションジャーナリストの掛け合わせは、何が生まれたか? ファストファッションに押されて、元気が無いと言われるファッション界隈ですが、AIが混ざり合うことによって、まだまだ様々な可能性があると思わせてくれるセッションが繰り広げられました。完全な流行予測は可能か? おしゃれの数値化は可能か? AIにトレンドはつくれるのか?…