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境界を越えて世界を結ぶ (3/5)“「国と国」が「人と人」になれば、世界は平和になる”

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【満員御礼】Next Wisdom Gathering “No Boundariesな社会はありうるのか -経済的、地理的、時間的自由-

境界を越えて世界を結ぶ(2/5)からのつづき

 

高橋:修ちゃんって、この先、どういうとこに行くの? このまま店舗を増やしていくの?増やすにしても、いろんな増やし方があると思うし。

楠本:このNEXT WISDOMもそうなんだけど、いいことやってるよね、カッコイイよね、って思える人たちと一緒に何かやれたらいいなって。自分の店は増えなくていいわけ。歩君のボヘミアンもそうだけど、地球のあちこちの人がカフェで繋がっていて、その人たちがいい感じに響き合うような拠点が世界中に増えればいいなって思ってます。

佐藤:歩さんはどうなんですか。お店は8店舗まで来ましたけど、世界中あちこちに。

高橋:何店舗かすら分かってないんだけど(笑)。最近、家族で世界一周に行ってたわけ。結婚10周年で。子どもたちが息子と娘なんだけど、6歳と4歳だったから、まあ、子育てがちょっと落ち着いたとこで、もう一回、世界一周行きますかーって感じで。旅してると、子どもたちは世界のどこでも言語が通じないヤツとガンガン友達になるわけ。四カ国語くらいの肌の色も違うガキどもが楽しそうに遊んでる。何語か不明なんだけど、ちゃんと話し合ってるんだぜ。

おれはこういうキャラだけど、世界中を旅して苦しんでる人たちを見ているうちに、やっぱ世界が平和だったらいいなと思うようになった。そのためにおれに何ができるか、っていう問いは常に持ってた。子どもたちの姿を見てピンと来たのは、世界中の子どもたちが友達になって、そいつらが大人になって未来を作っていけば、友達がいる国に爆弾を落とそうとか思わないだろうっていうこと。「国と国」だったのが、「人と人」になるから。あいつにも友達がいて、家族があって、恋愛で悩んでて、将来のことで悩んでてってイマジネーションが働くじゃん。そうすると、「北朝鮮」とかって国のパッケージじゃなくて、「あいつ」とか「○○さん」になる。だから、小学校卒業して中学校入る前の1年間は、全世界の170カ国の子どもたちが一緒に暮らすのが世界の常識になったら、すげえ世の中になるって心から思ったわけ。世界中の子どもがみんなだよ。国連とかも噛んでしっかり作る。

そのためにおれは何をしようって思ったときに、まずはモデルになる学校を作ろうと。今もそういう学校はいくつかあるんだけど、おれは今住んでる一番大好きなハワイのビッグアイランドっていう島にモデルになる学校を作ろうと。それが、今、一番燃えてること。また大吾が何億円か集めてくれるって言ってるから。

佐藤:違うでしょ(笑)。

高橋:おれがどうこうとかマジ要らないわけよ。学校が実現できれば最高で。それで、福島の施設で一緒にやってるツリーハウス・クリエイターの人がいるんだけど。

佐藤:小林崇さん。ネスカフェのコマーシャルで「違いの分かる男」やってる。ツリーハウスを作る、日本一の、いや世界一の職人だよね。

高橋:あの人がツリーハウスの校舎を作ってくれるっていう約束をとってあるわけよ。ツリーハウスの校舎って、なんかかっこよくね? 想像つかねえ?

楠本:歩君のやりたい学校って、日本にこそ必要だね。政治でもなんでもそうなんだけど、韓国とか中国っていう国に対して言いたいのか、その国の人に対して言いたいのか分からない。人に対してメッセージすることが無くて、いろんなものごとが急に国レベルになっちゃう。メディアだけ見て、先入観だけで「知ってる症候群」になっちゃってる。

佐藤:歩と一緒に被災地に行った帰りに喋ったことがあって。行くときはね、「被災者のみなさん」って呼んでたんですよ。帰るときは「石巻の渡波の山田さん」ってなるわけですよ。ひとまとめにするのは、だいたいよくない。現地に行って山田さんとは仲良くなったんだから友達だ。だから、2回目以降は友達をサポートしに行くだけで、いわゆる「被災地支援」じゃなくなるんですよ。世界規模で考えたときにも、ひとからげに国の話をするんじゃなくて、「小学校一緒だったあいつがいるからサポートに入ります」とか。そんな話が大事だってことですね。

高橋:友達って言葉が軽く見られてると思うんだよね。旅で楽しかったことを思い出すと、出会った人のことが多くない? おれ、絶景の本出してるけど、あんまりそういう風景は思い出に残ってなくて。それより、絶景を見に行く途中のバス停で隣り合わせた言葉のほとんど通じないドイツ人とか、美味しい料理すすめてくれた屋台のおばちゃんとか。そういうのが、実際の胸の中には残ってね? 国境を超えようという意識はあまり無いけど、変なフレームを外して行くって意味では、「友達になる」っていうのは深い言葉だと思う。たとえば、茶室ってあるじゃん。あそこはみんな頭下げて入らなきゃいけない。戦国の頃から江戸も含め、全員平等ね。亭主がいて、お互いが腹を割って話して、バイブレーションとかテンションを共有する。そういう空間を世界中に持ってて、例えば、リチャード・ブランソンを明日口説かなきゃいけないってなったときに、あっちのよく分かんないヴァージンのホテルじゃなくて、うちの持ってる超ヤバいジャパニーズの茶室でやろうぜ、となれば口説けそうな気がするね。

 

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