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境界を越えて世界を結ぶ (5/5) “福島だからこそ世界一を生み出せる”

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【満員御礼】Next Wisdom Gathering “No Boundariesな社会はありうるのか -経済的、地理的、時間的自由-

境界を越えて世界を結ぶ(4/5)からのつづき

 

佐藤:二人で一緒に始めた素敵な場所が福島にあるんですよね。

楠本:チャンネル・スクエア」っていう。あの場所で「繋がる」っていう感じがして。すごくいい名前だよね。

高橋:福島って今、外で遊べないって話があって。はっきり言ってよく分かんないんだよ。公園の中でも放射線量の高いところと低いところがあったりして。でも、現実問題として、日本中で一番肥満の子どもが多い県になっちゃってるんだって。

それを全部は解決できないけど、もっと手前のところで福島で友達になったみんなと一緒になんかやりたいよね、ってとこから始まって。そいつらは横ノリ中心のチームだから、そいつらの得意なことがスケートボードだったり、ボルダリングだったり。あとは、カレー屋やってるヤツとか、クラブやってるヤツがいて。すげえことやろうっていうより、おれらが「おもしれー」って思うことを、ガキンチョにも無理やり「おまえもおもしろいだろ」ってやっていく感じでいいんじゃね?って。おれらがおもしろくないことを「復興支援」と称してやることほどナンセンスは無いから。

それで、先々週くらいに「チャンネル・スクエア」って空間ができた。スケボーやる場所があって、ボルダリングって壁登りがあって、スラックラインって平均台みたいなのがあって、ライブやったりダンスするステージがあって、メインはWired Caféがある。そこからスタートしたんだけど、その後、福島のいろんなヤツが混じってきて。その感覚がすごくいい。

楠本:地元って、友達がいるからイメージしやすいんだよ。誰と誰が同級生で、そいつがどう喜んで、っていうのがさ。そういうのが楽しめる福島にしたいしね。

佐藤:みんな、ふらっと来ても大丈夫なんですか?

高橋:もちろん。カフェでもあるし、子どもいたら遊んでもいいし。今、世界中の一流の人がみんな、「福島を助けたい」って思ってるわけよ。横ノリって言ったって、スノーボードの世界ランキング2位の人とかサーファーのレジェンドとか、人生の中で絶対に会って話す機会はないと思ってたような人たちが、「福島の子どものために」って絡んでくる。

修ちゃんとも話したけど、そういう意味ではあそこの空間って、福島の子どもたちを助けるとかってレベルにとどまらない。もちろん震災は大変だったけど、あいつらが十数年後に世界チャンピオンになって表彰台の上で、「大変でしたけど、おれは心から福島に生まれてよかったと思います」って言う。それくらいのヤツが出てくるんじゃね、って。そう思えるくらいのテンションを持ってるヤツらがやってるから。逆にこれをチャンスととらえて世界一をつくっていこう、くらいの。

でも本当は、おれらが「チャンス」って言葉を使うのはちょっと難しい、県外の人だから。でも、福島の本人たちが言ってるからね。本人たちが言う分には、アリだと思うし。「世界一狙おうぜ、この環境ならできる」って考えれば、楽しい。

楠本:「復興」という言葉をもう使わなくてもいい。東京の僕らが言うんじゃなくて、彼らが心からそう思うのが、すごく大事でね。カフェを経営してる僕としては、バリスタの世界チャンピオンが福島から出て欲しい。

佐藤:今日は福島のチャンネル・スクエアの大将も来てくれてますしね。さて、普段のNEXT WISDOMとは違う形でお届けしましたけど、ちょっとでもヒントになることを持って帰ってもらえればと思います。ありがとうございます。

高橋:本当はおれがもっと修ちゃんに質問したかったんだけどね。今日は、いい人系で終わっちゃったよ(笑)

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